矯正装置とテクニック
歯の矯正は悪くなった所を修復する治療ではなく、全く新しいかみ合わせを創造する治療です。歯の根やあごの関節まで含めたトータルな治療を最終目標(矯正治療のゴール)として、より美しく機能的な口元を目指します。ですから治療によって創り上げるかみ合わせは、顎の関節と調和のとれた位置にあり、上下のかみ合わせが正しく機能する必要があります。
そのためには矯正治療のゴールを明確にし、そのゴールに効率良く到達できる装置やテクニックを選ぶことが大切になります。
永久歯の矯正治療のゴール
こだわりのテクニック
矯正装置は“歯の一部”
永久歯の矯正治療のゴール
歯が見かけ上並んでいても、上下のかみ合わせがきちんとしていないと、すぐにでこぼこは戻ってしまいます。関節の位置や歯の根を含む見えない部分まで考え、バランスのとれた口元に治療できていなくては、安定したかみ合わせと美しい口元は手に入りません。正しく機能するかみ合わせと美しい口元を治療のゴールとして、新しいかみ合わせを創造できてこその矯正治療です。
それだけに医師の知識や技術によって仕上がりが大きく左右されますので、治療のゴールをちゃんと説明できる医師を選ぶことが大切です。
矯正治療のゴール チェックポイント
01.前歯の中心が揃っている

前歯2本の間にできる縦のラインを正中といい、上の歯と下の歯の正中が一致している。また、前歯から奥歯にかけて上の歯並びが下の歯並びを覆うようにかみ合っていることも大切です。
02.緊密なかみ合わせ

下の歯2に対して上の歯が1の割合で歯車がかみ合うようにしっかり緊密にかみ合っている。
03.歯の接点にズレがない

歯と歯の接点にズレがなく、左右対称に連続して美しいアーチを描いている。
04.バランスのとれた側貌

唇が閉じにくく、とがった口元が、治療後は力を入れなくても楽に閉じられるようになり、口もとのバランス(見た目)もとても良くなった。鼻とあごを結ぶ審美ラインよりも唇がやや後ろにあるのもポイント。
05.歯の内側もきちんとかみ合っている

口の内側から歯を見た写真。外側からは見落としがちですが、上の歯の内側の山(舌側咬頭)が下の歯ときちんとかみ合っている。
06.歯の根が平行に並んでいる

歯茎の中に埋まる歯の根(歯根)が近づき過ぎないように平行に並んでいる。あごの関節に著しいズレがないことも大事。
こだわりのテクニック:オーダーメイド矯正
アイウエオ矯正歯科医院では、スタンダードエッジワイズ法による完全オーダーメイドの矯正治療を行っております。
歯の大きさや形は個人個人によって異なり、あごの形、歯列の長さ・幅も同様に異なります。だからこそ、オーダーメイドにより細部にわたり個々の違いに対応できるスタンダードエッジワイズ法で、精度を高める治療を行っています。
スタンダードエッジワイズ法
スタンダードエッジワイズ法は、矯正医自身が、一人一人の患者様に合わせてワイヤーをオーダーメイドし、それを歯の表面に接着したブラケットという装置に装着することで歯並びや咬み合わせを整えてゆくテクニックです。
きれいな歯並びは前歯から奥歯(臼歯)にかけて連続的に並んでいますが、歯の外側(唇側)の面はどの歯も同じ形や同じ向きで直線的に並んでいるわけではなく、個々の歯によってかなり異なります。
そこで、きれいな歯並びに並べるためには、断面が丸や四角いアーチ状のワイヤーを歯の表面の凹凸や前後左右的な傾きなどに沿って三次元的に精巧に曲げていく必要があります。


この治療法はきちんとした歯並びやかみ合わせになるように、ワイヤーに凹凸や傾き、ひねり、さらにループなどを歯の動きにあわせて細かな曲げを組み込み、それをブラケットに装着することで歯を動かしていきます。
矯正歯科医自身が、歯や歯列に合わせてアーチの大きさや形状も上下の調和を取りながらワイヤーを3次元的に曲げてゆくため、医師の高い技術とセンスが必要とされます。
ストレートワイヤーテクニックとの違い
現在、矯正治療において主に用いられているのはエッジワイズ法(マルチブラケット法ともいいます)という治療法です。これは、歯の表面にブラケットという装置を装着し、そこにアーチ型のワイヤーを組み込んで歯を動かす方法です。このエッジワイズ法にはスタンダードエッジワイズ法とストレートワイヤー法の2通りがあります。

【スタンダードエッジワイズ法】
矯正歯科医自身が患者さんひとりひとりの歯や歯列に合わせてワイヤーを曲げ、かみ合わせの調和を取りながら調節していくオーダーメイドの治療法です。
患者さん一人一人に合わせた調節を行うため、医師の高い技術とセンスが必要とされます。

【ストレートワイヤー法】
ブラケットに平均的な凹凸や傾き、ねじれが組み込まれており、既成のアーチ型のワイヤーを入れて調整するやり方です。既成のワイヤーを使うので医師にとっては扱いやすいというメリットはありますが、歯の形状は個々に違うものなので、平均値のワイヤーがフィットする患者さんばかりとは限りません。
このように同じエッジワイズ法でも、やり方や考え方に違いがあります。その違いを分かった上で納得して選択するのであれば、どちらの方法でも良いと思います。ただ、当院では美しい口元とかみ合わせを目指して、ひとりひとりフィットした治療をするためにスタンダードエッジワイズ法を選択しています。個人の歯や歯列に合ったアーチほど治療の予後もよいと思います。
矯正装置は“歯の一部”
歯を動かすための装置(ブラケット)は、歯が整うまでのあいだ歯の一部となります。当医院では目立たない装置も使用しています。各装置には長所と短所がありますので、装着に当たっては十分に相談して決定します。
金属ブラケット

歯の表側に装着する最も一般的なブラケットです。
最も歴史が長く検証も多くなされているため、治療法が確立しており、ほとんどのケースに適用することができます。
装置の色が目立つというデメリットがありますが、審美ブラケットよりも薄くて壊れにくいという特性があります。
審美ブラケット

「目立つ」という金属ブラケットの欠点を改善した、半透明で目立ちにくいブラケットです。セラミック製とプラスチック製があります。
強度の問題から金属ブラケットより厚みがありますが、ほとんど目立ちませんので、装置が気になる方にはおすすめです。
リンガルブラケット(舌側矯正装置)

歯の裏側(舌側)に装着する矯正装置です。
舌側矯正(裏側矯正、リンガル)は表側から装置が見えないため、「見えない矯正」とも言われていますが、症例によっては適用できない、表側矯正よりも治療費が高くなる、装置が歯の裏側についているため1回の調節に時間がかかるなどのデメリットもあります。
舌側矯正については、よくある質問を以下にまとめました。ご参考になさってください。
- Q.
- 誰でも舌側装置で治療できるのですか?
- A.
- たいていの方は舌側装置で治療できますが、患者様のお口の中の状態によっては治療できない場合もあります。あなたの治療にどの方法が最適かはご相談ください。
- Q.
- 舌側装置の治療費は高いですか?
- A.
- 歯の表側に付ける装置よりも高くなります。舌側装置での治療には特別な装置と技術が必要だからです。
- Q.
- 舌側装置は表側に付ける装置よりも違和感が大きいですか?
- A.
- 確かに表側の装置に比べ、食事がしにくかったり、しゃべりにくいなどの欠点はあります。これは徐々に慣れていきます。